2006年03月31日

悲劇を繰り返さない為に

姉歯元建築士の妻の自殺のことを扱ったトピックを読んでいたら、彼女を死に追いやったのは「報道」や「姉歯氏を責めるブログなどだ」等、と書いてあるものが割合多数あった。確かに報道もネットも祭りの様になって、中には姉歯氏のプライバシーを侵すものもあったろうし、ただオモシロ半分に茶化したものもあったろう。

姉歯氏のした事は犯罪である。
しかし姉歯氏の家族には何も関係のない話である。

だからといって、姉歯氏のことを書きたてる事は罪にあたるのだろうか。
地震国である日本で、建築物を建てる際に対地震の数値を弱めるという犯罪を犯したのだ。
その不正が行われて建てられた物に住む予定だった人、実際に住んでいた人、そして其の建物の回りに住んで倒壊に巻き込まれるかもしれない人、ありとあらゆる不利益を蒙る人のことを考えれば、そして尚且つ若し自分が其の立場になった場合を考えた時、その犯罪の将来起こす恐怖は、日本国中の人たちへ甚大な影響を与えた筈だ。

この事実を知って、とても傍観して居られない人が多かったと思う。俺も自分が其の被害者になったらと想像したら怖ろしくて、姉歯元建築士を責める内容のトピックを書いた。

それはいけない事だったのだろうか。

何故今になって、

「報道が悪い」
「ネットも悪い」
「反省しなくちゃ!」
「お前等(自分も含めて)のせいだ」

なんて事を平気で言い出すのだろう?


今更そんな事云うのは間違っている。もっと早い段階で、これじゃいけない、一人の責任だけではないのだから個人を責めるのは間違っている、と何故云えなかったのだ。


じゃあ、姉歯氏の妻が死ななかったら?
彼女はもう死んでしまった。自ら飛び降りて。

確かにきっと、俺の想像以上に彼女にとっては辛い日々だったに違いない。身内が悪事を起こし、それが発覚してからは、それこそ日本中が敵になってしまったように思えたに違いない。近所を歩いても、テレビを見ても、新聞を読んでも、ネットを観ても、きっと針のむしろのように感じていたに違いない。それはとても気の毒だと思う、彼女には何も罪はないのだから。知らず、ある日を境に全てが一辺してしまった不幸は想像以上だろうと思う。

だが、やはり誰かがこう思う、という「発信」に戸を立てることは不可能だ。報道が姉歯氏を追って取材をするのは仕事という事もあるが其処に報道たる情熱があるからだ。多少それは昨今言われているように「やり過ぎ」の部分はあるだろう。しかし、やっぱり報道は紆余曲折しながらも真実を追うのが使命だ。この知る権利を侵すことは危険だ。

誰かのせいにするのは簡単だ。
「皆、悪かったじゃん、反省しよーぜ?」なんてのは簡単だ。
何故潔く、「私は悪かった」、と言うだけに留まれないのか。

その当時何も云わなかった事はただ何も云っていないだけの事で、報道やネットの祭り状態を放置していただけの事だ。そう思っていたとしても、発言しなかった限り、その批判をする資格なんて無い。

悲劇が起きてから、やってしまった自分の不始末(と思える事)に慄いたり、当時そのことを傍観していた癖に、その言い訳をしたり、責めてしまった人達を責めるのは卑怯者のすることだ。外野は黙っておけ。

俺は、ただ彼女の事に関しては酷く気の毒だと思う、それだけ。
そう思った事、そう思ったから書いた事、はもう戻せない。
幾ら悔やんでも彼女はもう生き返っては来ないのだから。
だからこそ、この事実をしっかりと受け止めて今後行動すればいい。
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posted by 加賀 at 00:06 | Comment(1) | TrackBack(2) | まじめなこと。
この記事へのコメント
きょうちびひげが予定したよ♪
じゃここで家族を影響したいです。
ただちびひげは、加賀さんとここで想像したかも。
じゃあきょうは、報道された。
Posted by BlogPetのちびひげ at 2006年03月31日 11:40
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Tracked: 2006-03-31 02:18

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Tracked: 2006-03-31 16:16
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